【投資歴19年のしくじり体験談①】NZドル外貨預金で700万円を10年塩漬けにした失敗談|為替リスクと集中投資の怖さを痛感した実話

心を鍛える

こんにちは、ひょう丸です。

今回は私ひょう丸のしくじり体験談の第一話「NZドル外貨預金」を赤裸々に公開します。

先に結論をお伝えします。

700万円の大半をNZドル外貨預金に集中投資した結果、リーマンショックで円高が急進。
為替レートが80円→45円と約44%下落し、金利も6%→2%台に暴落。
約10年間にわたって塩漬け状態となりました。

補足しておくと、外貨預金という商品が悪いわけではありません。
私がその商品特性を十分に理解しないままに投資し、しくじりとなったのです。

これを読んでいる皆さんは、私の屍を乗り越えて、同じ失敗をしないようにしてください。

この記事でわかること

  • ひょう丸がNZドル外貨預金に700万円を投じた経緯
  • リーマンショックで発生した「金利安×円高のダブルパンチ」
  • 集中投資が損切りを不可能にするメカニズム
  • 外貨預金で必ず知っておくべき3つの落とし穴(為替手数料・税金・預金保険)
  • この失敗から学べる教訓と「同じ失敗をしないための対策」
  1. 発端:700万円が普通預金に眠っていた
  2. 投資の判断:「預金なら元本割れしない」という思い込み
  3. 転機:リーマンショックという「想定外」
    1. ダブルパンチ①:NZD/円の為替レートが急落
    2. ダブルパンチ②:金利が6%→2%台に暴落
      1. 悲劇の完成:「金利安」×「円高」のダブルパンチ
  4. 「損切りできない」という地獄
    1. なぜ損切りできなかったのか?
      1. 理由①:投資額が大きすぎた(集中投資の罠)
      2. 理由②:「塩漬けにしても利息が入ってくる」という言い訳
      3. 理由③:損切りの基準を事前に決めていなかった
  5. 10年間の塩漬けの末に
  6. しくじりポイントの深掘り|なぜこの失敗は起きたのか
    1. しくじり①:為替変動リスクを「計算できる範囲」と思い込んでいた
      1. 教訓:為替変動に「上限」はない
    2. しくじり②:NZDへの集中投資が損切りを不可能にした
      1. 教訓:集中投資は「損切り判断を麻痺させる」リスクがある
    3. しくじり③:損切りルールを事前に決めていなかった
      1. 教訓:エントリー前に損切りラインを決める
  7. 外貨預金で必ず知っておくべき3つの落とし穴
    1. 落とし穴①:為替手数料が高い(FXと比べると圧倒的に不利)
    2. 落とし穴②:為替差益は雑所得(総合課税・最大約55%)
    3. 落とし穴③:外貨預金は預金保険制度(ペイオフ)の対象外
  8. この失敗から学べる教訓まとめ
  9. 外貨投資でのしくじりを防ぐ「代替手段」
  10. まとめ|700万円×10年の塩漬けが教えてくれたこと
  11. 関連記事|しくじり体験談シリーズ
  12. 合わせて読みたい

発端:700万円が普通預金に眠っていた

忙しいプロジェクトがようやく終わり、仕事が落ち着いたある日のこと。
ふと銀行残高を確認すると、なんと700万円もの現金が普通預金に眠っていました。

残業と休日出勤が多かった数か月間、遊ぶ時間も使う機会もなく、
気づかないうちに積み上がっていたのです。

「このまま普通預金に置いておくのはもったいない」という焦り。当時のメガバンクの
普通預金の金利は約0.2%程度。100万円預けて1年で2,000円にしかなりません。

【当時の資産状況】
普通預金(メガバンク):700万円
金利:約0.2%(年間利息:約14,000円)

→「もっと効率よく増やせないか」という焦りが生まれた

そこで「もっと金利の良い銀行はないか」と調べ始め、ネット銀行の存在を知りました。
当時はネット銀行自体がまだメジャーではなく、普通預金でも0.3〜0.4%程度の
金利がついていました。

早速ネット銀行の口座を開設し、そのホームページを見ていたときに、
ある商品が目に留まったのです。それが外貨預金でした。


投資の判断:「預金なら元本割れしない」という思い込み

当時のひょう丸には、強い思い込みがありました。

「元本割れする商品はあり得ない。絶対に嫌だ。」

株式投資に対して強い抵抗感を持っていた当時の私にとって、
「外貨預金」という言葉の中にある「預金」という部分が決定的な安心感を与えていました。

「預金なんだから、通貨ベースでは減らない。
 為替リスクはあるけど、それは許容できる範囲だろう」という論理です。

その中で目に留まったのがニュージーランドドル(NZD)の外貨預金でした。

【当時の投資条件(記憶ベース)】
NZD/円レート:約80円
1年定期の金利:約6%

計算(概算):
400万円 ÷ 80円 = 5万NZD
5万NZD × 6% = 3,000NZDの利息(約24万円相当)

→「1年で24万円増える。為替変動分も充分吸収できる」
→「これは良い商品を見つけた!」

この計算を見て「これは良い投資だ」と確信した私は、
700万円の大半を使ってNZDを購入してしまいました。

今思えば、この判断には複数の致命的な誤りがあったのですが、
当時の私にはまったく気づけませんでした。。。


転機:リーマンショックという「想定外」

外貨預金を始めてしばらくは、特に問題ありませんでした。
定期的に利息が振り込まれ、「いい選択をした」という満足感がありました。

しかし2008年9月、リーマンショックが発生。世界経済が一夜にして激変しました。

ダブルパンチ①:NZD/円の為替レートが急落

世界的なリスクオフの流れの中で、投資家たちは一斉に「高金利通貨売り・円買い」に動きました。

【リーマンショック前後のNZD/円の変化】
ショック前:約80円
ショック後(最安値):約45円

下落幅:▲35円(約44%の円高進行)

→ 80円で買った5万NZDの円換算価値
  購入時:400万円
  最安値時:225万円
  含み損:▲175万円(▲約44%)

ダブルパンチ②:金利が6%→2%台に暴落

世界的な景気悪化を受け、ニュージーランド準備銀行(日本の日銀に相当)が
政策金利を大幅に引き下げました。

【リーマンショック前後のNZD定期預金金利の変化】
ショック前:約6%
ショック後:約2〜3%台

→「為替変動を利息で吸収できる」という計算の前提が崩壊

悲劇の完成:「金利安」×「円高」のダブルパンチ

【想定していた未来】
5万NZD × 6% = 3,000NZD(約24万円)の利息
→ 多少の円高でも利息で補填できる

【現実の展開】
為替:80円 → 45円(▲44%)
金利:6% → 2%台

→ 1年の利息が1,000NZD(約4.5万円)程度に激減
→ 含み損は175万円以上
→ 利息で回収するには何十年もかかる計算に

「含み損を利息で回収しよう」という逆算が成立しなくなった瞬間でした。


「損切りできない」という地獄

ここで「損切りして別の商品に乗り換えよう」と思えれば、まだ傷が浅かった。
しかし現実はそう簡単ではありませんでした。

なぜ損切りできなかったのか?

理由①:投資額が大きすぎた(集中投資の罠)

700万円の大半を一つの通貨に集中投資していたため、含み損の金額が膨大でした。
これだけの損失を確定させることへの心理的抵抗」が、損切りを妨げ続けました。

【含み損の確定がもたらす心理的負担の大きさ】
含み損:約175万円

→ これを確定させることは「175万円をゴミ箱に捨てる」感覚と同じ
→ 人間は損失を利益の2倍以上に感じる(プロスペクト理論)
→ 「いつか戻るかもしれない」という希望にすがり続けた

理由②:「塩漬けにしても利息が入ってくる」という言い訳

金利が下がったとはいえ、2〜3%の利息は入り続けていました。
「損切りしなくても利息は貰える。いつか為替が戻れば帳消しになる」
という考えが、行動を止め続けました。

理由③:損切りの基準を事前に決めていなかった

エントリー時に「ここまで下がったら損切りする」というルールを設定していませんでした。
ルールがないと、損失が出るたびに「もう少し待とう」という判断が繰り返されます。


10年間の塩漬けの末に

結局、NZDの外貨預金を手仕舞いしたのは2018年9月。投資開始から約10年後のことでした。

手仕舞いした理由は「損失が回復した」からではありません。
米国株への集中投資という次の投資判断のために、資金が必要になったからです。

【手仕舞い時の状況(概算・記憶ベース)】
保有期間:約10年間
為替:45円台から60〜70円台程度まで回復
しかし購入時の80円には届かず
→ 為替差損は残ったまま確定

10年間の利息合計(低金利時代が長かったため):思ったより少なかった
最終的な損失:数十万円〜百数十万円程度(推定)

→ 10年間という時間とお金を、より良い使い方に充てられなかった「機会損失」が最大の損失

10年間、この資金を別の方法(インデックスファンドへの積み立て等)で運用していれば、
どれほどの資産になっていたか——その「機会損失」が、金銭的な損失以上に大きかった
と今でも痛感しています。


しくじりポイントの深掘り|なぜこの失敗は起きたのか

しくじり①:為替変動リスクを「計算できる範囲」と思い込んでいた

「1年6%の利息がある。多少の円高なら吸収できる」という計算は、
「為替変動は小さい」という楽観的な前提に基づいていました。

しかし現実には、為替レートは44%もの大幅な円高進行が起き得ます。

【「計算できる」という思い込みの危険性】
6%の利息で吸収できる為替下落:せいぜい年5〜6%程度

実際のNZD/円の下落:80円→45円 = 約44%

→ 利息で吸収できる規模をはるかに超える為替変動が現実に起きた

教訓:為替変動に「上限」はない

どんな高金利でも、為替が大幅に動けば一瞬で吹き飛びます。
外貨投資において「利息で為替損失をカバーできる」という計算は、
楽観的すぎる前提
に基づいています。

しくじり②:NZDへの集中投資が損切りを不可能にした

700万円の大半という巨額を一つの通貨に集中させたことで、含み損の絶対額が大きくなり、
損切りへの心理的障壁が高くなりました。

【集中投資が損切りを困難にするメカニズム】
分散投資(例:5商品に各140万円)の場合:
→ 1商品が▲50%になっても損失は70万円
→ 精神的に損切りしやすい

集中投資(700万円を1商品に)の場合:
→ ▲50%になると損失は350万円
→ 「350万円を確定させる決断」は極めて困難

教訓:集中投資は「損切り判断を麻痺させる」リスクがある

投資対象が少数に集中しているほど、含み損が発生したときの心理的ダメージが大きく、
合理的な損切り判断が困難になります。

しくじり③:損切りルールを事前に決めていなかった

「ここまで下がったら損切りする」というルールをエントリー前に設定していれば、
感情に流されず機械的に損切りできました。

教訓:エントリー前に損切りラインを決める

これは外貨預金に限らず、あらゆる投資商品に共通する鉄則です。
損切りラインを設定しないまま投資を始めることは、「出口のない迷路に入る」ことと同じです。


外貨預金で必ず知っておくべき3つの落とし穴

この失敗を通じて学んだ、外貨預金特有のリスクを解説します。
これらは投資前に必ず理解しておくべき重要事項です。

落とし穴①:為替手数料が高い(FXと比べると圧倒的に不利)

円とNZDの為替取引には、1通貨あたり約25銭程度の手数料が発生していました。

【為替手数料の比較】
外貨預金(円→NZD):約25銭/通貨
FX(円→NZD):数銭〜1銭程度/通貨

→ 外貨預金の為替手数料はFXの数十倍以上

大量の資金を運用する場合、この手数料差は無視できない金額になります。
純粋に外貨で資産を持ちたいなら、FXや外貨建てMMFの方がコスト効率が圧倒的に高いです。

落とし穴②:為替差益は雑所得(総合課税・最大約55%)

外貨預金の利息は利子所得として源泉徴収されるため特に手続きは不要です。
しかし、円転時に生じる為替差益は「雑所得」として総合課税の対象になります。

【外貨預金の為替差益の課税の怖さ】
為替差益:100万円

給与所得500万円の場合の税率(目安):約30%
→ 追加の税金:約30万円

給与所得1,000万円の場合の税率(目安):約43%
→ 追加の税金:約43万円

→ 株式の申告分離課税(約20.315%)と比べて不利

教訓:外貨預金の為替差益は確定申告が必要。高収入の方ほど税負担が大きくなります。

落とし穴③:外貨預金は預金保険制度(ペイオフ)の対象外

日本の銀行が破綻した場合、円預金は1,000万円まで預金保険で保護されます。
しかし、外貨預金は預金保険制度の対象外です。

【預金保険制度の対象・対象外】
✅ 対象:円建て普通預金・定期預金
❌ 対象外:外貨預金・外貨定期預金

「外貨預金だから危険」というわけではなく、大手銀行・ネット銀行が破綻するリスク自体は
低いです。ただし銀行の信用リスクを完全に無視できない点は認識しておく必要があります。


この失敗から学べる教訓まとめ

教訓具体的な対策
為替変動リスクを過小評価しない「最悪どこまで下がるか」を購入前に想定する
集中投資は損切り判断を困難にする一つの通貨・商品への投資は資産の10〜20%以内に
損切りラインを事前に決める「○%下落したら損切りする」をエントリー前に設定
外貨投資のコストを比較する為替手数料はFX・外貨建てMMFの方が大幅に安い
為替差益の税金を把握する確定申告が必要・高収入の方は特に税負担が大きい
機会損失のコストを忘れない塩漬けにした資金を他で運用した場合の差額を常に意識する

外貨投資でのしくじりを防ぐ「代替手段」

この失敗の後、私は外貨を保有する場合の方法を大きく見直しました。

より低コストで・より損切りしやすい外貨投資の代替手段:

方法為替手数料損切りのしやすさ税金
外貨預金高い(25銭/通貨)低い(塩漬けになりやすい)為替差益は総合課税
外貨建てMMF低い(6銭/通貨)高い(いつでも売却可)申告分離課税
FX(低レバレッジ)最安水準(数銭)高い(逆指値で自動損切り)申告分離課税
外国株式インデックスファンドスプレッドのみ高い申告分離課税(NISA非課税)

「外貨を保有したい」という目的なら、外貨建てMMFや低レバレッジFXの方が
 為替手数料が安く・損切りしやすく・税制上も有利なケースが多いです。


まとめ|700万円×10年の塩漬けが教えてくれたこと

今から振り返ると、この失敗は3つの「知らなかった」から始まりました。

  1. 為替変動は利息で吸収できる範囲を超えることがある(リスクの過小評価)
  2. 集中投資は損切り判断を麻痺させる(ポジションサイズの重要性)
  3. 損切りルールがなければ合理的な撤退はできない(ルールの重要性)

外貨預金という商品が悪いのではありません。
「商品の特性を理解しないまま大金を動かした」という私自身の判断の問題です。

この記事を読んでいる皆さんには、ぜひ同じ失敗を避けてほしい。
そのために、私の10年間の塩漬け体験が少しでも役立てば幸いです。


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※本記事は情報提供を目的としており、特定の商品・サービスへの投資を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。記事中の数値は記憶ベースの概算であり、実際と異なる場合があります。

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